食材と体調

ちょっと気になるコレステロール…?薬膳でゆるっと体を整えるヒント

kensa-yakuzen

健康診断で「LDLコレステロール高め」と言われたら

「LDLコレステロールが基準値より高めですね。」

健康診断の結果を見ながら、そんなひと言をお医者さんから聞いたことはありませんか?

なんとなく「悪玉コレステロールって体に悪いんでしょ?」とは思っていても、
「どれくらい悪いの?」「すぐに何かしなきゃダメなの?」と、不安になりますよね。

LDLコレステロールってなに?

LDLコレステロールは、肝臓から全身にコレステロールを運ぶ“配達役”のような存在
体にとって必要な脂質なのですが、増えすぎると血管の壁にくっつき、動脈硬化の原因になってしまうんです。

だから、「LDLコレステロール=悪玉」と呼ばれがちなんですね。

◎検査技師の視点から

30〜40代の女性は、女性ホルモン(エストロゲン)がコレステロールをコントロールしてくれるので、本来はLDL (悪玉):<120mg/dL、HDL (善玉):>40mg/dL収まっていることが理想的です。さらに、LDLとHDLの数値の差が大きい場合も動脈硬化のリスクを生じる可能性がされています。
ただし、妊娠・出産後や、忙しさから食生活が乱れたり、運動不足になると 数値がじわじわ上がることがあります。

薬膳的に見る「LDL高値」は体の“巡り”の問題

薬膳では、「痰湿(たんしつ)」と「血瘀(けつお)」がLDL高値に関係すると考えられています。

  • 痰湿:水分代謝が悪く、体に余分なものが溜まりやすい状態。脂質異常やむくみ、重だるさが特徴。
  • 血瘀:血の巡りが悪くなった状態。冷え性や肌のくすみ、肩こりなどの症状を伴うことも。

30〜40代の女性は、ホルモンバランスの変化やストレスで、これらの体質が出やすくなる世代です。


LDL値が高いときにおすすめの薬膳食材

食材薬膳的効果解説
山査子(さんざし)消食化滞・活血化瘀脂っこい食事の消化を助け、血の巡りを良くする。
黒きくらげ補血・潤肺・活血血液を整え、血管をきれいに保つ作用が期待される。
緑豆清熱解毒・利水消腫体内の余分な熱や水分を排出し、むくみや脂肪にアプローチ。
ハトムギ利水滲湿・健脾脾(胃腸)を整え、余分な湿気を外に出す。
玉ねぎ・青ねぎ理気・化湿巡りを促し、気の滞りを改善。LDLの蓄積を防ぐと言われる。

今日から始める薬膳的セルフケア

● 1. 朝は白湯+山査子ティーで巡りをスタート

山査子を数粒、お湯に浮かべて飲むだけ。胃腸を温め、脂肪の消化をサポート。

● 2. 夕食には黒きくらげと玉ねぎの炒め物を

巡りを整え、血管ケアに。炒め物も油を控えめにして◎。

● 3. 週末は緑豆とハトムギのスープで“リセット”

水分代謝を整え、余分なものを出す「デトックススープ」。


数値にとらわれすぎず、体の声を聞く

LDLコレステロールが高めだからといって、すぐに大きな病気になるわけではありません。
でも、「今の食生活や体のバランスを見直すサイン」ととらえることは大切。

薬膳は、体質と向き合い、無理なく、毎日の中でコツコツ整えていくことができます。
健康診断の結果に一喜一憂するのではなく、「自分をいたわるきっかけ」として活かしてみてくださいね。

※本記事は医療行為を目的としたものではありません。食事や生活習慣の見直しに役立つ一般的な情報を提供するものです。健康状態に不安がある場合は、医師の指導を受けてください。

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検査技師の薬膳マイスター ともか
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臨床検査技師・薬膳マイスター
臨床検査技師としての経験を活かし、体のデータや体質から不調の原因を読み解き、日常に取り入れやすい薬膳や漢方の知識をお届けしています。 忙しい女性や体調に悩む方に、「おうちでできるやさしい養生」のヒントを発信中。
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