🥼 検査技師が教える💡検査データの見方|基本のキ

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「異常なし」と書かれていても、
✅ 数値の意味がわからない
✅ 前より悪くなっているのに指摘されない
✅ いつも“ギリギリ”で不安になる
…そんなモヤモヤ、感じたことはありませんか?
👉 この記事では、臨床検査技師の視点から【健康診断で見るべき5項目】と、見逃してはいけないポイントをわかりやすく解説します!
✅ まず見るべき基本の5項目
1. 血液検査(CBC)
- 赤血球・ヘモグロビン・ヘマトクリット:貧血の有無を確認
- 白血球:体内の炎症や感染の兆候
- 血小板:止血機能の目安
2. 肝機能(AST・ALT・γ-GTP)
- 肝臓の疲れやアルコール、脂肪肝の影響が出やすい項目。
→ ALTが高いと脂肪肝の可能性あり!
3. 腎機能(クレアチニン・eGFR)
- クレアチニン:腎臓がどれだけ老廃物を排出できているか
- eGFR:年齢・性別をふまえた腎機能の指標
4.空腹時血糖(FPG)
- 基準値:70~109 mg/dL ※
- 前日の夕食後から絶食して測定
- 110以上で「糖尿病予備軍」の可能性
📌 注意ポイント
「前日に甘いものを食べすぎたかも…」と考えがちですが、
継続的な高値は体質や生活習慣のサイン!
5.HbA1c(ヘモグロビンA1c)
- 基準値:4.6~6.2%(JDS)※
- 過去1~2ヶ月の血糖の平均値
- 食事の影響を受けにくく、糖尿病の診断や経過観察に使われます。
📌 6.0%を超えると要注意!
とくに女性はストレスやホルモンバランスの乱れでもやや高くなることがあります。
※参考:日本糖尿病学会:糖尿病診療ガイドライン(2024年版)
🧪 各項目ごとの補足解説
検査項目 | 基準値(目安) | 高いとき | 低いとき |
---|---|---|---|
赤血球(RBC) | 男性:約430〜570万/女性:約380〜500万 | 脱水・高地生活 | 貧血・出血・鉄不足 |
白血球(WBC) | 約4,000〜9,000 /μL | 感染症・炎症・ストレス | 免疫力低下・ウイルス感染 |
血小板(PLT) | 15〜35万 /μL | 出血・がん・脾機能低下 | 血液疾患・ウイルス感染 |
肝機能(AST/ALT) | 10〜40 IU/L | 肝炎・脂肪肝・飲酒 | 筋肉疾患時にALTだけ低下することも |
腎機能(eGFR/クレアチニン) | eGFR:90以上/Cr:0.6〜1.1 | ー | 腎機能低下・脱水 |
血糖値(空腹時) | 70〜109 mg/dL | 糖尿病・ストレス・薬剤 | インスリン過剰・空腹時低血糖 |
HbA1c | 4.6〜6.2%(JDS) | 糖尿病予備軍・慢性的な高血糖 | 稀だが低血糖持続、飢餓など |
🔍「基準値内」でも油断しないポイント
- **基準値の“上限ギリギリ”**でも要注意(特にγ-GTP、血糖値など)
- 健康診断は「早期発見」のチャンス
→ 数値の“微妙な変化”も見逃さないのが検査技師の視点!
💡検査技師が伝えたいこと
✔︎ 数値は「あなたの身体のメッセージ」
✔︎ 一つの検査だけで判断しないこと
✔︎ 気になる時は、遠慮せず医師や検査技師に相談を
「異常なし」でも安心せず、自分の数値を“見て、知って、活かす”ことが、健康を守る第一歩です。
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