薬膳の基本

クリスマス前1ヶ月で運動ゼロ-5キロ!健康的に“痩せ体質”に変わる薬膳ダイエット

kensa-yakuzen

「クリスマスまでに、あと5kg落としたい…」
「でも、運動する時間も気力もない…」
「ダイエットしてもすぐリバウンドしてしまう…」

そんな女性にこそ読んでほしい、
“運動なし”でも健康的に体が軽くなる薬膳ベースの体質改善ダイエット を紹介します。

結論から言うと、
1ヶ月で−5kgは脂肪だけではなく、むくみ・老廃物・胃腸負担を抜くことで十分に可能です。しかも、過度な食事制限をしなくてもOK。

登録販売士と薬膳マイスターとして、東洋の薬学を学び、元検査技師として過去に様々な医学的な数値を検査していた私だからこそ伝えられます。薬膳(東洋医学)と西洋医学の組み合わせは、運動しなくても体重が落ちる「痩せ体質」へ導く最も自然な方法であると。

彼氏と過ごすクリスマスをベストな体で過ごしてみませんか。

なぜ太る?リバウンドしやすい原因

「少し食べるとすぐに太ってしまう」
「頑張ってダイエットしたのに、いつも間にか太ってしまう」
「昔よりも痩せにくくなった」

ダイエットに挑戦して成功と挫折を繰り返している方は、
昔よりも太りやすくなったと感じていませんか?
実はそれには “身体の仕組みそのものが変わってしまっている”
という共通の理由があります。

まず現代栄養学の結論から言うと、
ダイエットとリバウンドを繰り返すと身体は“脂肪を蓄えようとするモード”に入ります。

ダイエットとリバウンドを繰り返すほど “太りやすい体” に変わる理由

医学的に、急な食事制限や、エネルギー不足の状態が続くと、体はこう思います。

「またいつ食べられなくなるかわからない…」
「次に飢餓がきた時に備えてエネルギーを溜め込もう!」

リバウンドを繰り返すと、体は“飢餓から守る”ために
脂肪を蓄えやすい省エネモード に切り替わります。

主な理由は3つです👇

  1. 筋肉が落ちて基礎代謝が下がる
     極端な食事制限は筋肉を減らし、
     基礎代謝も低下。以前より少ない量でも太りやすくなる。
  2. 食事を戻すと余剰カロリーがすべて脂肪に
     代謝が落ちたまま元の食事に戻すと、
     余ったエネルギーは脂肪として蓄積される。
  3. ストレスの反動で過食しやすくなる
     ダイエット中のストレスで食欲ホルモンが乱れ、
     反動食い=脂肪増加につながりやすい。

結果:筋肉は減り、脂肪だけが増える体質=“太りやすく痩せにくい身体”に変化する

出典:共立美容外科 / リバウンドしない痩せ方コラム
リバウンドを繰り返せば繰り返すほど、どんどん筋肉量が落ちてしまうため、基礎代謝が落ちて太りやすく痩せにくい体質になってしまいます。

その“太りやすくなった体”は、「脾虚 → 痰湿 → 気虚」の3段階で説明できる

東洋医学には「ダイエット」という概念は存在しません。
リバウンドを繰り返すことで
胃腸(脾)・むくみ(水分代謝)・代謝エンジン(気) が順番に弱り、
“太りやすい/痩せにくい”体質が完成すると考えます。

① 胃腸が弱り、食べたものを燃やせない

  • 急なダイエットとリバウンドの繰り返し
  • 冷たい飲み物
  • 不規則な食事

これらが続くと、消化エンジンが低下 → 脂肪・むくみとして蓄積しやすくなる脾虚(ひきょ)状態になります。

② むくみ・老廃物が停滞する体に

脾虚が続くと、体内に“湿(しつ)”が溜まり、
脚のむくみ・体の重だるさ・便がすっきりしないなどの症状が出やすくなります。
湿が多い体は 脂肪を溜め込みやすく痩せにくい、痰湿(たんしつ)という状態になります。

③ 代謝が落ちて省エネモードに

脾虚+痰湿が進むと、
身体を動かすエネルギー=「気」が不足。
その結果、
疲れやすい・朝がつらい・何をしても痩せない・食べたら太る、気虚(ききょ)状態に陥ります。

東洋医学では、リバウンド体質は
「脾が弱る → 湿が溜まる → 気が落ちる」
という悪循環によって、太りやすさが固定化された状態
と捉えます。

無理なく痩せるためには体質改善

東洋と西洋の医学では、考え方は異なりますが、
どちらの観点でも辿り着く答えは同じです。

あなたの太りやすい原因は
「食べすぎ」ではなく、
身体そのものが“省エネ・蓄積モード”
に切り替わっていることによって引き起こされています。
つまり、一般的に用いられる

  • 無理な食事制限
  • 一時的な激しい運動

これらの方法では、ダイエットすればするほど太りやすい体質になっていくということです。
痩せるために本当に必要なのは
身体の状態そのものを「痩せやすいモード」に戻すこと。
体質そのものを太りにくい体にしていくということです。

1ヶ月−5kg!痩せるための正しい体質改善手順

ここからは、
「脾 → 湿 → 気」の東洋医学の順番をベースにしつつ、
現代栄養学のエビデンスも組み合わせた“最短で痩せるステップ”を紹介します。

実は、ここを間違える人が多いんです。

❌ 最初から糖質を徹底カット
❌ 夜だけ置き換え
❌ 脂質ゼロにして体調を崩す
❌ 急にサプリや漢方に頼る

これでは「脾(胃腸)・湿(むくみ)・気(代謝)」が整わず、むしろ逆効果。

痩せるためには、
整える順番がすべて。

その順番さえ守れば、運動ゼロでも体重は落ちます。

【STEP1】脾(胃腸)を整える土台づくり

今のあなたの体は、小さな炎の焼却炉を稼働させてゴミ(老廃物)を燃やしている状態です。
最初に行うべきは
“脂肪燃焼”ではなく、胃腸の回復です。

脾(胃腸)が弱ったままだと、
どんな食事制限をしても
食べたものが「エネルギー→脂肪」に変換されやすい体のまま。

最初の10日間は、身体の“燃やす土台”を作ります。

■この時期に“取り入れていくべき食材”とその理由

脾(胃腸)を回復させる時期は、
「消化しやすい・温める・エネルギーに変えやすい」
この3つを満たす食材を中心に選ぶのがポイントです。

以下の食材は、どれも脾を守り、
“燃やせる胃腸”を作るための最重要メンバーです。

  • さつまいも・かぼちゃ
  • 山芋
  • 白米(少量)
  • 具だくさん味噌汁
  • たまご・豆腐
  • 生姜(体を温める)

朝は、ご飯にして、積極的に摂取するようにしましょう。

参考レシピ
出典:Kampo Media「山芋のお味噌汁」山芋のお味噌汁(脾を補う定番)
出典:鎌倉薬膳アカデミー さつま芋とかぼちゃのマスタードサラダ

■この時期に“避けるべき食材”とその理由

脾(胃腸)を整える時期は、
弱った胃腸に負担をかける食材を避けることが最優先です。
以下の食品を食べ続けると、脾虚(胃腸の弱り)・痰湿(むくみ)を悪化させ、
せっかくの体質改善のスピードを止めてしまいます。

  • パン・パスタなどの小麦
  • 冷たい飲み物
  • コンビニスイーツ
  • 脂っこい食事
  • アイス・牛乳系

この時期に、スイーツを食べるのは好ましくありませんが、甘味がやめられないのも確かなので、どうしても甘いものを食べたい人は、果物や焼き芋、砂糖をあまり使っていない豆乳プリンや少量の和スイーツを食べましょう。

体の機能が低下する夜はスイーツを食べないでください。

最初の10日間のまとめ

脾を整える10日間は、“弱い胃腸に負担をかけない”ことが痩せ体質のカギ。

ここをクリアすると、
次のステップである 「湿(むくみ)を抜く段階」 がスムーズに進み、
体重が一気に落ち始めます。

胃腸が回復してくると
● 食後の眠気が消える
● お腹のハリが軽くなる
● むくみが少し引いてくる

「痩せる準備」が整ったサインです。

【STEP2】湿(むくみ)を抜く“むくみ排出期”

胃腸が整ったら、次は
体重が一気に動く“排湿(はいしつ)”の段階。

最初の10日間では体重が減っていなくても大丈夫。この10日間で体の中に溜まった「湿=水毒・老廃物」を抜くことで、人間は水分なので無駄な湿を抜くだけで簡単に−2〜3kgは落ちます。

出典:ツムラ「10秒で分かる!?むくみと肥満の見分け方」
むくみやすい体質ということは、筋肉量が少なく基礎代謝が低いということも考えられます。

■この時期に“取り入れていくべき食材”とその理由

むくみ(湿)が多い体では、
どれだけ食事制限をしても体重が落ちません。
むしろ、体の重だるさ・停滞感が続いてしまいます。

そこでこの時期では、
余分な水分・老廃物(湿)を体の外へ流す働きのある食材 を積極的に取ります。

以下の食材は、“最速でむくみを抜く共通の働き” がある優秀食材です

  • 大根(最強の排湿食材)
  • わかめ・昆布
  • きのこ(特にしいたけ・まいたけ)
  • 黒豆茶・とうもろこし茶
  • きゅうり
  • れんこん

積極的に摂取することで、体重の変化が感じられるはずです。

参考レシピ:美的.com「デトックススープ〖おすすめレシピ13選〗大根、玉ねぎ、キムチなど腸活食材」

■この時期に“避けるべき食材”とその理由

逆に湿を増やす食材は絶対に取らないようにしてください。

  • 塩分の多い食べ物
  • 揚げ物・脂っこい食事
  • 乳製品
  • 小麦+砂糖+油の菓子類
  • 冷たい飲み物・冷たいスイーツ
  • 洋菓子(砂糖・生クリーム系)
  • アルコール

中期間10日間のまとめ

排湿期は、入れるもの以上に「やめるもの」が効果を左右する時期です。

湿を増やすような食品を控えるだけでも
体重・脚の重さ・むくみが一気に変わります。

  • 塩分を控える(むくみの最大原因)
  • 夜ご飯の炭水化物は控えめ
  • 水分は温かいもの中心
  • 黒豆茶は500〜800mlを目安に

特に「脚のむくみがひどい人」は、この10日間で変化を強く感じます。

【STEP3】気(代謝)を補う“燃焼スイッチON期”

ここまで来たら、最後の追い込みです。
今まで衰えてしまった代謝エンジンを再点火する段階です。

脾→湿 →気 の順に整った体は、今までよりも以下の変化を感じませんか?

● 朝が起きやすい
● 体が温まりやすい
● 食後に眠くならない
● お腹が軽い

つまり、「痩せるためのエンジンが動き出した状態」です。

参考出典:クラシエ薬品「体質タイプ別、代謝コントロール法をご紹介」

■この時期に“取り入れていくべき食材”とその理由

この時期には、痩せるためのエンジンを効率的に動かしていく、

● エンジンを作る材料(たんぱく質・アミノ酸)
● エンジンを回すスイッチ(温める・脂肪代謝を動かす成分)

この両方の食材を取ることが効果的です。どちらかが欠けてもエンジンはうまく機能しません。

  • 鶏むね肉
  • 玉ねぎ
  • 生姜
  • 黒酢
  • 緑茶(ホット)

代謝を高める献立の参考レシピ
出典:キッコーマン公式レシピ「鶏むね肉のヘルシーしょうが焼き」
出典:ミツカン公式レシピ「新たまねぎの黒酢ピクルス」
出典:福山黒酢「生姜黒酢紅茶」

■この時期に“避けるべき食材”とその理由

この時期も上記に掲載した食品は食べないようにしてください。
体の体質を変えている中で、胃腸に負担をかける食生活になるとまた逆戻りになってしまいます。
しかし、ずっと我慢の生活も体に良くないので、ダイエットを終えた後に以下の点を守って適切に楽しみましょう。

  • 甘いものは 昼〜15時まで
  • 冷たい飲み物 → 温かい茶・湯で調整
  • 揚げ物 → 週1回まで
  • 洋菓子 → 和菓子や焼き芋に置き換え
  • 食べすぎた翌日は「リセット食」

適度な運動を行えば、もっと食べれる量は変わります。
消費カロリーと相談しながら程々に楽しむことをオススメします。

最終10日間のまとめ

私たちの体で脂肪を燃やし、エネルギーを作り出す働き(=代謝)は、車のエンジンとよく似ています。エンジンを作る要素とエンジンを動かす要素のどちらが不足してもうまく痩せることはできません。

  • たんぱく質を1日60〜70g
  • 黒酢を1日に小さじ1〜2
  • 生姜は1日1回入れる
  • 夜は温かいスープ中心

ここまでしっかり整えると、
運動ゼロでも自然と体重がストンと落ちます。

【1ヶ月で−5kgは「体質が変わる」からこそ可能】

ここまで読んでいただいたあなたは、
もうお気づきだと思います。

この方法は、ただ痩せるのではなく

✔ 胃腸の負担が減る
✔ むくみが抜ける
✔ 冷えが改善
✔ 朝がラク
✔ 食べても太りにくい
✔ リバウンドしにくい

“痩せ体質”そのものが手に入る方法です。

だからこそ、
運動が苦手な人、忙しくて時間がない人でも、
1ヶ月で−5kgが現実になります。

🎁最後に

クリスマスまでまだ1ヶ月あります。
今から体質改善を始めれば、
“大事な日”を最高の自分で迎えられます。

一時的に痩せる無理なダイエットではなく、
あなたの体が喜ぶ方法で美しく痩せていきましょう。

【注意】
薬膳ではなく、漢方薬で体質改善をしたい場合、自分の体質に合っていない漢方を飲むと体調不良を引き起こす可能性があります。一般の病院などではなく、体質チェックを行う漢方専門医を受診して適切な漢方の処方を受けてください。

ABOUT ME
検査技師の薬膳マイスター ともか
検査技師の薬膳マイスター ともか
臨床検査技師・薬膳マイスター
臨床検査技師としての経験を活かし、体のデータや体質から不調の原因を読み解き、日常に取り入れやすい薬膳や漢方の知識をお届けしています。 忙しい女性や体調に悩む方に、「おうちでできるやさしい養生」のヒントを発信中。
記事URLをコピーしました