今週(9月22日〜26日)のキューピー3分クッキングには、季節の変わり目にぴったりな食材が多く登場していました。
本記事では、各レシピの食材を「薬膳視点」で読み解き、体を整える効能と使い方のコツをお伝えします。
毎日の献立に、ほんの少し薬膳エッセンスをプラスしてみませんか?
今週のレシピ一覧
各レシピの詳細は番組ホームページリンクをご確認ください。
- 主な食材:大根、糸こんにゃく、鶏そぼろ
- 薬膳効能
- 大根(性質:平~涼):胃腸を助け、消化を促進。「消積・化痰」の働きで体内の滞りを流す力も。
- 糸こんにゃく:利水(余分な水分を除く作用)、むくみ対策に。
- 鶏肉(性:平):気を補う、体を支えるエネルギー源。
- ヒント・アレンジ
- 大根は表面に切り込み入れると味が染みやすい
- 味付けはやや薄めにして、薬膳素材(たとえば刻んだセロリ)を添えてもよい
- 主な食材:豚ロース、キャベツ
- 薬膳効能
- 豚ロース:補血・補虚(体力を支える力を補う)、冷えを和らげる働きもあるとされる食材。
- キャベツ:理気(気の巡りを整える)、健胃作用(胃腸を整える)に優れる野菜。
- ヒント・アレンジ
- キャベツは葉と芯で火の通り方が違うので、芯部分を薄めに切るとバランスが取りやすい
- 蒸し時間を調整し、野菜の歯ごたえを残すと、気の巡りを刺激できる
- 主な食材:なす、鶏肉、味噌、調味料
- 薬膳効能
- なす(性:涼):体内の余熱を冷まし、清熱解毒作用を期待できる。
- 鶏肉:気を補う力。身体を支える補材として。
- 味噌(発酵食品):脾胃(消化器)を整える力、発酵による微生物の働きで体を支える。
- ヒント・アレンジ
- 味噌の塩分を控えめに、甘味(砂糖・みりん)も控えめにする
- 最後に青ねぎや生姜を加えて“清熱・発散”をプラス
- 主な食材:そば、複数の野菜
- 薬膳効能
- そば(性:涼~平):理気・下気作用、血行を促す働きがあるとされ、血をめぐらせる助けに。
- 野菜群:清熱・利湿・補陰(潤す作用)を担える素材を複数組み合わせてバランスよく。
- ヒント・アレンジ
- 野菜は彩り重視で、緑・赤・黄を入れると解毒・清熱の幅が出る
- ドレッシングに薬膳素材(たとえばすりごま、黒ごま、すりおろししょうがなど)を加える
- 主な食材:ぶり、照り焼き調味料
- 薬膳効能
- ぶり(性:温):補陰・補腎に使われる魚。体を温めながら、潤いを与える働きもあるとされる。
- 照り焼きの調味:しょうゆ・みりん・砂糖の甘辛調味は、補気しつつ体を冷やしすぎないような調整が肝要。
- ヒント・アレンジ
- ぶりは皮目をパリッと焼くと香ばしさも出て、食欲も刺激できる
- 最後に柑橘(すだち・ゆずなど)を軽くかけて、余分な熱を抑える効果をプラ
週間まとめ:この週の薬膳キーワード
- 理気・清熱:気の滞りと余熱を除く方向
- 補陰・補気のバランス:魚・肉系で補うが、調味・素材選びで熱を抑える意識
- 調理法の工夫:蒸す・煮る・炒めるのバリエーションを使い分け、過補・過冷を避ける
この時期は、残暑・湿気・朝晩の冷えの三重苦になりやすいため、薬膳的には「過熱させず、余分な湿を流し、体を潤す」方向を意識した献立という印象を受けます。
日常に薬膳を取り入れるヒント
- ごま・緑豆・はと麦など、風味を大きく変えずに加えられる素材を少量足す
- 調味を控えめにし、素材の旨みを活かす
- 香味野菜(しょうが・ねぎ・セロリなど)を薬味程度に使って“発散・清熱”を補う
- 季節の変わり目は「冷たいものを一気に食べすぎない」「温かい汁物を1品プラスする」などの工夫も有効
終わりに/読者への問いかけ
今週の3分クッキング × 薬膳、いかがでしたか?
「この日のレシピに足したい薬膳素材」「飲み物で組み合わせたいハーブ・茶」など、あなたのアイデアをコメント欄で教えてください。
次週(9/29〜10/3)も、薬膳視点で献立を読み解いていきます。お楽しみに!
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臨床検査技師としての経験を活かし、体のデータや体質から不調の原因を読み解き、日常に取り入れやすい薬膳や漢方の知識をお届けしています。
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