食材と体調

梅雨に多い「だる重不調」は体からのサイン

kensa-yakuzen

朝起きるのがつらい。やる気が出ない。むくみや頭の重さ…。
検査では「異常なし」と言われたけれど、なぜか毎日がしんどい。
それは、体が静かに発している“未病のサイン”かもしれません。

なぜ梅雨は女性にとってツラい季節?

女性にとって梅雨が辛いのには2つの理由が考えられます。

①「湿邪(しつじゃ)」が体に入り込みやすいため

  • 高湿度で余分な水分=湿が体内に滞りやすい
  • 筋肉量が少なく水分をさばきにくい → むくみ・冷え
  • ホルモン変動で「血」を消耗 → 血行不良・だるさ

②気圧変動で気が滞る=気滞(きたい)

  • 低気圧 → 自律神経が乱れ → イライラ・頭痛・倦怠感
  • ストレスが続くと「脾(胃腸)」が弱り、湿を処理できない

梅雨不調を撃退する3ステップ薬膳

① 湿をさばいて、内側からスッキリ

食材主な効能手軽な摂り方
とうもろこしのヒゲ強い利水・デトックス市販のひげ茶で簡単に
はとむぎ利尿+肌トラブルにも◎ご飯に混ぜて炊く
小豆むくみ・膀胱ケア小豆粥・ぜんざいなど
きゅうり清熱+軽い利水浅漬け・サラダで

ポイント:市販の「とうもろこしのひげ茶」がいちばん手軽で効果的。

② 脾を元気にする“イエロー甘味”

脾は“栄養工場”。ここが弱ると食欲低下・だるさが悪化します。

 *脾=消化吸収の要

食材効果
さつまいも補気・整腸
かぼちゃ胃腸を温める
なつめ補脾・補血・安神◎

なつめはおやつ代わりに2〜3粒。疲労・PMSにも心強い味方。

③ 香り食材で気を巡らせ、こころ軽やか

 *気=体内のエネルギー流れ

食材理気作用手軽な摂り方
陳皮胃のつかえ・ストレスに陳皮パウダーを白湯や味噌汁へ
しそ気分リフレッシュしそ梅おにぎり
梅干し肝の気を整える1日1粒、疲労時に

陳皮は市販のパウダーを利用するのがいちばん手軽。

「未病」を見逃さない――検査技師からのアドバイス

検査値が正常でも不調を訴える方は多く、私自身も経験者です。
東洋医学ではこの段階を未病と呼び、早めのセルフケアを重視します。

数値に出ない不調=体の声。
湿をさばき、脾を養い、気を巡らせる――梅雨をラクに乗り切る鍵です。

まとめ

  • 梅雨不調のキーワードは 湿邪・脾虚・気滞
  • とうもろこしのひげ茶/なつめ/陳皮 を味方に!
  • 体の声に耳を傾け、今年の梅雨は“未病”で止めましょう。
ABOUT ME
検査技師の薬膳マイスター ともか
検査技師の薬膳マイスター ともか
臨床検査技師・薬膳マイスター
臨床検査技師としての経験を活かし、体のデータや体質から不調の原因を読み解き、日常に取り入れやすい薬膳や漢方の知識をお届けしています。 忙しい女性や体調に悩む方に、「おうちでできるやさしい養生」のヒントを発信中。
記事URLをコピーしました